苣原城跡
ちしゃわらじょうあと(Chishawara Castle Ruins)
【C-NR043】探訪日:2025/3.30・7.26
奈良県天理市苣原町
【MAP】
〔駐車場所〕苣原町公民館前の駐車場に停めさせていただく。
築城年,築城者は定かではないが、苣原氏の居城とされる。1414(応永21)年に幕府に召された衆徒の中に苣原英実の名がみえる。連歌の染田天神講に集う山内衆の一員でもあった。苣原氏,苣原城の去就についてははっきりしない。
城は山頂,山腹,張り出し尾根先端部の三区域からなる。標高507ⅿ,比高95ⅿの山頂部が主郭(長さ約30ⅿ)とされるが、北と南に腰曲輪をもつものの土塁,竪堀などの明確な遺構は見当たらない。三区域のうち、最後に拡張された郭と推定されている。山頂より少し下った山腹には東西方向に二段の郭(Ⅱ郭,Ⅲ郭)がある。茶畑として変形されているらしいが、一部に土塁がみられる。さらに下ったところを南に入ると、尾根先端部に東西約40ⅿの細長いⅣ郭がある。ここも改変があるようであるが、単独で山内型小館城といえる個所である。東側には高さ4ⅿほどの高土塁を設け、土塁端は竪堀状に北斜面へ落ちている。郭は西に向かって緩やかな傾斜があり、北側は低土塁が残っている。
【史跡規模】 |
【指 定】 【国 宝】 【国重文】 |
関連時代 | 室町時代 |
---|---|
関連年号 | 1414年 |
関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 |
---|---|---|---|---|---|
苣原氏 | **** |
1回目は東側の奈幸商会付近に車を停め、100ⅿほど南に行った擁壁が切れたところ(端)から直登した。山頂の主郭へは到達したものの、縄張り図を未入手だったこともあり、Ⅱ~Ⅳ郭へは行くことができなかった。再チャレンジでは、縄張り図を頼りに東の苣原町公民館に車を停めさせていただき、山へと入った(写真1→2)。あとは道なりに進めば主郭に出る。ただ、Ⅳ郭へ行くポイント(南に向かう)は注意を要する。いずれの郭も茶畑などへの改変が行われたせいか、あまり城跡としてのメリハリがみられない。
苣原城縄張り図(『日本城郭大系 第10巻』に加筆)