1902(明治35)年、東加茂郡の郡社として創建された。1893(明治26)年に熱田神宮が神明造に建て替えられた際に摂社の一つを譲り受けている。
　祭神は三河武士で足助氏7代目惣領の足助重範である。重範は元弘の変において笠置山に最初に駆けつけて籠城軍の総大将を務めたが、陥落後に捕縛され翌年に六条河原で斬首されたことで、足助氏の趨勢は衰え地元においても永らく賊軍の将として語るのをはばかられてきた。しかし、1891(明治24)年に明治天皇から正四位を贈られて名誉を回復したのを契機に顕彰運動が活発となり建立に至った。縣社、さらに別格官幣社に昇格させる計画が立てられ、1943(昭和18)年頃には新たな社殿の造営などが行なわれたが、敗戦に伴い中断され(現在は無格社)、現在の足助八幡宮の隣に遷座した。