ホケノ山古墳

ほけのやまこふん(Hokenoyama-Kofun Tumulus)

【K-NR100】探訪日:2022/7.2

【K-NR100】ホケノ山古墳 奈良県桜井市箸中636

【MAP】

〔駐車場所〕古墳の東側に駐車場がある。

【K-NR100】ホケノ山古墳

   三輪山の西山麓、箸墓古墳の東側の丘陵にある古墳時代前期初頭の纒向型前方後円墳ともいわれるホタテ貝型の前方後円墳である。円墳に短い前方部を東南方向に付けており、全長約80m、後円部は径約60m,高さ約8.5mの3段築成、前方部は長さ約20m,高さ約3.5mで、幅約10.5~17mの周濠をもつ(西側のほうが広い)。
 埋葬施設としては、後円部墳頂部中央に石囲い木槨が出土している。土壙内につくられた内側長さ約7m,幅約2.7m,高さ推定1.5mの石室状の石囲い施設で、その内部にコウヤマキ製の5mの刳抜式木棺を納めた大規模な木槨があり、棺内は水銀朱で覆われていたと思われる。また、前方部くびれ部には3世紀末頃とみられる裾葺石を一部除去して木棺を埋葬した木棺直葬墓が発見されている。さらに、主体部西側には、すでにあった墳丘を利用して6世紀末頃に営まれたものと考えられる横穴式石室もある。石室全長14m以上で玄室に組合式家形石棺が収められていた。大型壺(高さ77cm),中型壺(高さ26cm),銅鏃,鉄鏃,素環頭大刀,鉄製刀剣類,加飾壺,画紋帯同向式神獣鏡,鉄製農工具などが副葬品,出土遺物として確認されている。
 築造時期は以前から副葬品や埋葬施設の形式から4世紀の古墳と考えられてきたが、桜井市纒向学研究センターは築造を邪馬台国の時代(3世紀中頃)に重なるとしている。奈良県立橿原考古学研究所は、出土遺物から築造年代を3世紀中頃としつつ、木槨木材の炭素年代測定結果の幅が4世紀前半をも含むと報告しており、前方後円形をした弥生墳丘墓であるとする見方と、古墳時代出現期のものであるとする見方が出されている。

【史跡規模】

【指 定】国指定史跡(2006年1月26日指定:纒向古墳群として)

【国 宝】

【国重文】

関連時代 古墳時代:前期
関連年号 3世紀中頃~4世紀前半
関連人物 系図 関連人物 系図 関連人物 系図

 

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【K-NR100】ホケノ山古墳

 

  

【K-NR100】ホケノ山古墳 ※本サイトの写真は転用可です(画像をピックすると拡大、コメント表示されます)

南東から見る 木棺直葬墓跡 木棺直葬墓跡 2段目 墳頂を見る 後円部墳頂 後円部墳頂 後円部墳頂 墳頂から見たくびれ部 後円部から見た前方部(左に木棺直葬墓跡) 前方部から後円部を見る 東から見た周濠状遺構(後円部北側) 墳頂から見た周濠状遺構(後円部北側) 墳頂から見た周濠状遺構(後円部北西側) 西に箸墓古墳が見える(左遠方)