紀州国藤白郷より父･鈴木重善らとともにこの地に定住した重善次男の鈴木重延が、1189(文治5)年に創建した臨済宗の寺院である。山号は重善創建の光恩寺と同じ鈴木山。重延が主従の菩提を弔うために精舎一宇を建てたのが始まりとされる。
　寺宝に｢雷堝起｣というものがある。門前にあった弁天池に雷が落ちたとき、池の中から太鼓の撥のようなものが発見され、｢雷様の落とし物｣と言い伝えられてきた。墓地には開基の鈴木重延の墓がある。