馬場城跡
ばばじょうあと(Baba Castle Ruins)
【C-NR048】探訪日:2025/4.19・5.14
奈良県奈良市都祁馬場町805-57
【MAP】
〔駐車場所〕
築城年は定かではないが、永禄年間(1558~70年)に山田岩掛城主の山田道安(順貞)が築き、居城を移した。岩掛城を「山田古城」、馬場城を「山田新城」ともいう。馬場城築城の背景には、西からの福住氏の圧迫,山田氏の内部分裂など諸説あるが、築城にあたっては、その規模から姻戚関係(筒井順慶は甥)にあり盟主である筒井氏が支援している可能性が高いと考えられている。
なお、道安は、1567(永禄10)年の松永久秀と三好三人衆との戦いで焼け落ちた東大寺大仏仏頭再鋳に尽力したが、志半ばの1573(天正3)年に没ししている。また、戦国武将芸術家として彫刻・絵画にも専念して、後世にその名と作品を残している。
城は主郭を中心に放射状に曲輪が延びる連郭式で、所々を掘切で分断している。主郭北西下には二条の堅堀があり、主郭の一部には石積みの痕跡も残されている。
【史跡規模】 |
【指 定】 【国 宝】 【国重文】 |
関連時代 | 南北朝時代 | 戦国時代 |
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関連年号 | 1469~86年 | 1558~70年・1567年・1573年 |
関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 |
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山田順貞(道安) | **** | 筒井順慶 | MW21 |
あるサイトにも書かれていたが、馬場城説明板の設置位置が紛らわしい。説明板は県道369号線の「老婆の休日」という農産物直営店の横に立てられており、その背後の丘陵が城跡かのような錯覚を起こさせるが、城跡はそこから500mほど東に上ったところにある。余談であるが、車を降り説明板を読んでいたら、地元TV局の女性アナウンサーが近づいてきて、「この店は新鮮な野菜で有名なんですが、インタビューさせていただけませんか」と言われたが、買い物をする予定はなく丁重にお断りした。城跡は、登り道も曲輪も笹に覆われており、夏場は特に厳しいと思われる(整備していただければ別ですが)。
馬場城縄張り図(「奈良の城郭」サイトより転載加筆)