龍護寺にある二座の如意輪観音菩薩像と明智領主の遠山氏累代の墓所である。
　如意輪観音菩薩像は、左側が遠山伊次の後室･凉光院の像で丸に二つ引両の紋がつけられ、右側は遠山景逵の娘･岩岡局の像で丸に桔梗紋がつけられている。明知遠山氏と土岐明智氏の深い関わりを示している。
　遠山氏累代の墓所は、向かって左側奥から1572(元亀3)年に上村の戦いで討死した遠山景行、明智旗本初代領主となった明智利景(1614年没)、2代･方景(1638年没)の墓が並び、右側には奥から3代･長景(1645年没)～9代･景祥(1813年没)、そして奥後列に10代･景珍(1828年没)の墓が並ぶ。なお、景行の墓は安住寺にもあり、11代･遠山景高(1866年没)の墓は東京にある。また、正面の祠は明智遠山氏累代の墓であり、江戸南町奉行を務めた遠山景元(金四郎,1855年没)も合祀されていると伝わる。