1572(元亀2)年3月30日に亡くなった､松平広忠の後室すなわち松平元康(徳川家康)の継母となる真喜の方の墓所。龍海院の本堂裏の丘の中腹にある。
　田原城主の戸田康光は、松平広忠が水野信元の妹である於大の方と離縁をすると、娘の真喜姫(田原御前)を広忠に嫁がせた。今川方の戸田康光と松平広忠は共に、織田方についた水野氏と敵対関係となり、これに対抗するために婚姻を結んだとする説がある。系図によると真喜姫には、広忠との間に徳川家康の異母兄弟である松平忠政,松平家元,恵最,内藤信成(内藤家へ養子)らを儲けたとされるが、彼らの生母はそれぞれ別におり、自らの子として養ったか、後見という立場であったと考えられる。
　同院には酒井正親の墓所もある。