新薬師寺

しんやくしじ (Shinyakushi-ji Temple)

【T-NR035】探訪日:1990/11/3・2018/10/3

【T-NR035】新薬師寺 奈良県奈良市高畑町1352 <📲:0742-22-3736>

【MAP】

〔駐車場所〕

【T-NR035】新薬師寺

   開基は光明皇后または聖武天皇と伝える。創建年は745(天平17)年,747(天平19)年など定かではないが、8世紀の奈良時代であることは確かである。奈良時代には南都十大寺の1つに数えられていた。創建時は金堂,東西両塔などの七堂伽藍が建ち並ぶ大寺院であったが、次第に衰退した。780(宝亀11)年の落雷で西塔が焼失し、いくつかの堂宇が延焼している。また962(応和2)年に台風で金堂以下の主要堂宇が倒壊し、以後、復興はしたものの往時の規模に戻ることはなかった。現在の本堂は様式からみて奈良時代の建築だが、本来の金堂ではなく、他の堂を転用したものである。本尊の薬師如来像は平安時代初期の制作とするのが一般的だが、本堂建立と同時期までさかのぼる可能性も指摘されている。
 1180(治承4)年の平重衡の兵火では、東大寺,興福寺は主要伽藍を焼失したが、新薬師寺は焼け残った。鎌倉時代には明恵が一時入寺し、復興に努めた。現存する本堂以外の主要建物は鎌倉時代のものである。
 平安時代以降は規模縮小したが、国宝の本堂や奈良時代の十二神将像をはじめ、多くの文化財を伝えている。本堂は入母屋造,本瓦葺きで低平な印象の堂である。堂内中央には円形漆喰塗りの仏壇を築き、中央に本尊・薬師如来坐像を安置、これを囲んで十二神将像が外向きに立つ。塑造十二神将立像は12躯のうち1躯(江戸時代末期の地震で倒壊し昭和に補作した宮毘羅大将像)を除く11躯が国宝に指定されている。

【史跡規模】

【指 定】
【国 宝】 
  ・本堂
  ・木造薬師如来坐像 附:法華経(白点本)8巻
  ・塑造十二神将立像(宮毘羅大将像を除く)11躯 附:木造台座裏桟2枚
 
【国重文】
  ・南門   ・東門   ・鐘楼   ・地蔵堂
  ・銅造薬師如来立像(所在不明)
  ・木造不動明王二童子像(平安時代;奈良国立博物館に寄託)
  ・木造十一面観音立像(平安時代;奈良国立博物館に寄託)
  ・木造地蔵菩薩立像2躯附:像内納入品
  ・絹本着色仏涅槃像(平安時代末~鎌倉時代;東京国立博物館に寄託)
  ・銅鐘(梵鐘)
  ・銅手錫杖

関連時代 奈良時代 平安時代:中期
関連年号 745年・747年・780年 962年
関連人物 系図 関連人物 系図 関連人物 系図
聖武天皇 K308 光明皇后 F001 明恵 ****

 

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【T-NR035】新薬師寺

木造薬師如来坐像と塑造十二神将立像(新薬師寺ホームページより)

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▲南門

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▲本堂

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▲本堂

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▲鐘楼

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▲地蔵堂

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▲東門