毛越寺
もうつうじ(Motsu-ji Temple)
【T-IW002】探訪日:2013/10.4
岩手県西磐井郡平泉町平泉大沢58 <📲:0191-46-2331>
【MAP】
〔駐車場所〕
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寺伝によれば、中尊寺と同じ850(嘉祥3)年に慈覚大師円仁が創建。その後、大火で焼失して荒廃したが、奥州藤原氏第2代の基衡夫妻および第3代・秀衡が壮大な伽藍を再興した。『吾妻鏡』によれば、「堂塔四十余宇、禅房五百余宇」があり、円隆寺と号せられる金堂,講堂,常行堂,二階惣門,鐘楼,経蔵があり、嘉祥寺その他の堂宇も建ち並んで、当時としては中尊寺をしのぐ規模だったという。
鎌倉幕府にも保護されたが、1226(嘉禄2)年に火災に遭い、戦国時代の1573(天正元)年には兵火に遭って、長年の間、土壇と礎石を残すだけとなっていた。1636(寛永13)年の伊達政宗の死去に際して、当時の本尊の釈迦三尊が政宗の菩提寺として創建された瑞鳳寺に遷された。寛文年間(1661~72年)には本寺とその周辺は水田と化していた。
明治の後半に新しい本堂や庫裏を南大門の外側に建て、1921(大正10)年には一関城の大手門を移し山門とした。毛越寺境内遺跡は、1954(昭和29)年より5ヶ年にわたって全面的に発掘調査がなされ、その規模や構造などの全容がほぼ解明されているが、その調査結果は、『吾妻鏡』などの文献資料ともよく合致する。
1989(平成元)年、平安様式に則って本堂が再建され現在に至っている。2011(平成23)年6月に「平泉~仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群~」の一部として世界遺産に登録された。