築城年は定かではないが、千頭峯城の東斜面にある井戸曲輪を守るために築かれた隠し曲輪とされる。砦跡の位置についても確定できていない。候補地とされるところは現在はみかん畑となっており遺構は残されていない。
　1339(延元4/暦応2)年、井伊道政は後醍醐天皇の皇子･宗良親王とともに三岳城に籠もり、三岳城西方の支城である千頭峯城には井伊氏一族の奥山朝藤を守将として浜名神戸荘官県氏,大江氏ら勤王の将士数100人が籠もったが、北朝方の高師兼軍の猛攻により落城した。その際に、本砦も落城したものと思われるが、定かではない。