志段味古墳群の大久手古墳群を構成する古墳の1つで、前方部が短い帆立貝式の前方後円墳である。墳丘長は約37.5m、周濠部分を含めると全長約58mで、後円部の直径が約26.5mと推定されている。なお、墳丘の多くが掘平されているため墳高は不明だが、現存する後円部の状態から2段築成であったとも考えられている。須恵器のほか円筒埴輪が出土しており、前方部と後円部の境に葺石と思われる列石と円筒埴輪が確認されている。また、後円部の数ヶ所で墳丘を囲む円筒埴輪列の残存が認められた。
　西大久手古墳と志段味大塚古墳に確認される前方部の傾斜角の変化が見られないことから、2基とは違って地元勢力との関連が深い可能性も指摘されている。古墳時代中期末の5世紀末の築造と考えられている。