築城年は定かではないが、岩津城の松平宗家3代･松平信光が築いた城館で、息子の松平親則を配した。｢岩津七城｣の1つで、岩津城と矢作川の間に位置する。しかし、親則は1461(長禄4)年、26歳の若さで死去。信光は親則の菩提を弔うため、松平宗家2代･泰親の子の教然良頓を開山として、城館があった地に妙心寺を建立したと伝わる。妙心寺は明治時代に円福寺となる。
　親則は長沢松平家の始祖とされ、子孫は長沢城を中心に発展し、知恵伊豆で有名な松平信綱の大河内松平家へもつながっていく。
　円福寺墓地には長沢松平一族の墓が点在する。