椿井井戸
つばいいど (Tsubai Well)
【Z-KN018】探訪日:2025/9.7・11.22
奈良県生駒郡平群町椿井1279
【MAP】
〔駐車場所〕
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587(用明天皇2)年7月、仏教の礼拝を巡って大臣・蘇我馬子と大連・物部守屋が戦った丁未の乱において、蘇我軍の平群神手将軍がこの地に椿の杖を突き立て清水が湧き出たという逸話が残る。
物部守屋を征伐に向かった蘇我軍の厩戸皇子と平群神手は、苦戦を強いられこの地で戦勝を祈願した。神手将軍が椿の杖を突き立てると、一夜のうちに杖が芽吹いて葉が茂り、傍らから清水が湧き出し、汲めども尽きなかったという。これは戦いへの瑞祥と皇子とともに飲み、兵士たちにも振舞ったところ、士気が大いに上がり戦いに勝利することができた。
以降、この地を「椿井」といい、古井戸は今も清水が湧き出ている。石碑は1821(文政4)年に立てられたもの。
また、すこし北へ行ったところには、平群氏の祖神を祀ったという椿井春日神社が鎮座している。