築城年は定かではないが、由良平八郎によって築かれたとされる。後に板倉重定が攻め取って今川方に属した。
　1561(永禄4)年、今川氏から独立した松平元康(のちの徳川家康)が三河統一過程において吉良義昭と敵対したとき、義昭は東条城に入り松平好景の深溝城と対峙したため、松平好景は中島城へ進み、東条城を牽制する形をとった。
　同年4月15日、吉良義昭は一計を案じ、富永忠元に数百騎を授けて酒井忠尚の守る上野城を攻めさせた。家康から指示を受けた好景は、松平康忠と嫡男･伊忠を出動させ、自らは深溝城へと戻った。義昭はその隙を突いて中島城を攻めると、好景はすぐに留守の一族,家臣僅か50余騎を率いて中島へ向かったが、吉良方の富永忠元の策にはまり、善明堤の戦いで松平好景,板倉好重ら好景勢全員が討ち取られてしまう(松平好景戦死の地,板倉好重戦死の地)。
　城跡は現在、50cmほど高い敷地に住宅が建ち、遺構は残されていない。