東寺(教王護国寺)
とうじ(きょうおうごこくじ)(To-ji [Kyoogokoku-ji] Temple)
【T-KT059】探訪日:2025/10.13
京都府京都市南区九条町1 <📲:075-691-3325>
【MAP】
〔駐車場所〕
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山号は八幡山。本尊は薬師如来。真言宗の根本道場であり、教王護国寺とも呼ばれる。平安京の正門にあたる羅城門の東西に「東寺」と「西寺」 という2つの寺院が建立され、それぞれ平安京の左京と右京を守る王城鎮護の寺、さらには東国と西国とを守る国家鎮護の寺という意味合いを持った官立寺院であった。
記録書『東宝記』によれば、東寺は平安京遷都2年後の796(延暦15)年、藤原伊勢人が造寺長官となって建立されたという。その後、823(弘仁14)年に真言宗の宗祖である空海(弘法大師)が、嵯峨天皇から東寺を下賜され、真言密教の根本道場とした。この時から東寺は国家鎮護の官寺であるとともに真言密教の根本道場となった。東寺の執行は代々にわたって空海の母方の叔父である阿刀大足の子孫が、823(弘仁14)年から1871(明治4)年までほぼ1000年に亘って務めた。
東寺は平安時代後期には一時期衰退するが、鎌倉時代からは弘法大師信仰の高まりとともに「お大師様の寺」として、皇族から庶民まで広く信仰を集めるようになる。中でも空海に深く帰依したのは、後白河法皇の皇女である宣陽門院で、今日も続く「生身供」(空海が今も生きているがごとく、毎朝食事を捧げる儀式)や「御影供」(毎月21日の空海の命日に供養を行う)などの儀式を創始したのも宣陽門院であった。
中世以後も後宇多天皇,後醍醐天皇,足利尊氏など、多くの貴顕や為政者の援助を受けて栄えた。1486(文明18)年に発生した土一揆のために金堂や講堂,南大門などの主要堂塔のほとんどが焼失したが、1491(延徳3)年には講堂が再建されている。金堂は1603(慶長8)年に豊臣秀頼の寄進により、片桐且元を奉行として再建されている。五重塔は1644(寛永21)年に徳川家光によって再建された。
1868(明治元)年10月21日、東大門から出火して焼失。1895(明治28)年には、三十三間堂の西大門を東寺の南大門として移築した。何度かの火災を経て、東寺には創建当時の建物は残っていないが、南大門,金堂,講堂,食堂が南から北へ一直線に並ぶ伽藍配置や、各建物の規模は平安時代のままである。
金堂は入母屋造本瓦葺きで、外観からは二重に見えるが一重裳階付きである。建築様式は和様と大仏様(天竺様)が併用され、貫や挿肘木を多用して高い天井を支える点に大仏様の特色が見られる。内部は広大な空間の中に本尊の薬師如来坐像と日光菩薩,月光菩薩の両脇侍像が安置されている。
講堂は、単層入母屋造の純和様である。金堂が顕教系の薬師如来を本尊とするのに対し、講堂には大日如来を中心とした密教尊を安置し、立体曼荼羅を構成する。須弥壇中央に大日如来を中心とする五体の如来像(五智如来)、東方(右)には金剛波羅密多菩薩を中心とする五体の菩薩像(五大菩薩)、西方(左)には不動明王を中心とした五体の明王像(五大明王)が安置され、須弥壇の東西端にはそれぞれ梵天,帝釈天像、須弥壇の四隅には四天王像が安置されている。これら21体の彫像で羯磨曼荼羅(立体曼荼羅)を構成している。全体構想は空海によるものとされる。
五重塔は高さ54.8mで木造塔としては日本一の高さを誇る。826(天長3)年に空海による創建に始まるが、実際の創建は空海没後の9世紀末である。雷火や不審火で4回焼失しており、現在の塔は5代目である。初重内部の壁や柱には両界曼荼羅や真言八祖像を描き、須弥壇には心柱を中心にして金剛界四仏像と八大菩薩像を安置する。心柱を大日如来とみなしている。北にある池は瓢箪池といい、五重塔とともに池泉回遊式庭園の要素になっている。
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【史跡規模】
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【指 定】国指定史跡(1934年3月13日指定) sss・金堂 ・五重塔 ・大師堂(御影堂) ・蓮花門 ・観智院客殿 ss<絵画> sss・絹本著色真言七祖像(絵画):真言宗の祖師7人の肖像画 ・絹本著色五大尊像 sssssssssssssssssssssssssss他 |
| 関連時代 | 平安時代:前期 | 江戸時代:前期 |
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| 関連年号 | 796年・823年 | 1667年 |
| 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 | 関連人物 | 系図 |
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| 藤原伊勢人 | F061 | 空海 | SE01 | 阿刀大足 | AT01 |
| 覲子内親王(宣陽門院) | F329 | 豊臣秀頼 | ZZ01 | 徳川家光 | TG03 |
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東寺境内案内図(東寺ホームページの案内図に加筆)

東寺金堂の薬師三尊像

東寺講堂における立体曼荼羅諸尊の配置