築城年,築城者は定かではないが、戦国時代の山口新太郎または山口左馬明長の居城とされる。市場城,寺部城を中心に勢力をもっていた山口一族と思われる。近隣の鳥栖城の成田氏とも婚姻関係を結んでいた。山口新太郎については詳細不明であるが、山口明長は織田信長に従い、1570(元亀元)年の姉川の戦いにも参戦したとされるため、織田信秀没後にも信長から離反しなかった一族と考えられる。
　城の規模は東西約173m,南北約153mで小高い丘にあり、西に堀、周囲に土塁があったとされる。理由は不明であるが、1574(天正2)年には城跡に医王寺が創建されており、それ以前に廃城となっている。現在は遺構は残されておらず、医王寺境内に看板が立つのみである。